安心・安全は無料ではない|コンビニ経営で利益が必要な本当の理由【第78話】

安心・安全は無料ではない|コンビニ経営で利益が必要な本当の理由【第78話】 体験談

こんにちは、コンビニ大家です。

前回の記事では、深夜ワンオペについて私の考えを書きました。

結論は、

「できることなら2人体制が理想。しかし、現実には利益とのバランスも考えなければならない」

というものでした。

今回は、その続きです。

ワンオペを考えるとき、多くの人が注目するのは、

「安全なのか?」

という部分だと思います。

もちろん、安全は非常に重要です。

しかし、ここで一つ考えなければならないことがあります。

それは、

安心・安全にもコストがかかる

ということです。


安心・安全は無料ではない

一般論ですが、保険は保険料を多く支払えば、保障内容を充実させることができます。

自動車も同じです。

安全性能を高めれば、その分だけ車両価格が高くなることがあります。

つまり、

安心や安全には、ある程度のコストが必要です。

コンビニ経営も例外ではありません。

例えば、

  • 深夜の複数人体制
  • 防犯カメラや防犯設備
  • セーフティーボックス
  • 警備会社との契約
  • スタッフ教育
  • 社会保険への加入
  • 店舗設備のメンテナンス

これらは、すべて店舗を安全に運営するために必要なコストです。

もちろん、すべてのお店が同じ設備や体制を必要とするわけではありません。

店舗の立地や客数、営業時間、リスクによって必要な対策は変わります。

それでも、

安全を高めようとすれば、そこには必ずコストが発生します。


深夜2人体制にもコストがかかる

例えば、深夜3時間を2人体制にする場合です。

1人で対応できる時間帯に、もう1人スタッフを配置すれば、その分だけ人件費が増えます。

前回の記事で計算したように、時給1,100円、深夜割増25%として、

3時間 × 1,100円 × 1.25 × 30日

で、

月約12万3,750円。

年間では、

約148万5,000円

になります。

もちろん、実際の人件費は店舗の時給や勤務条件によって変わります。

さらに、社会保険の対象となるスタッフがいれば、事業主側にも保険料負担が発生します。

つまり、

「もう1人配置する」という判断には、給与だけではないコストが発生する

ということです。


利益がなければ、安全も守れない

私は、利益を追い求めることだけが経営だとは思っていません。

しかし、

利益がなければ、安全も守れません。

例えば、

設備が老朽化している。

防犯設備を更新したい。

スタッフの教育を充実させたい。

人員を増やしたい。

労働環境を改善したい。

こうしたことを実行するためには、お金が必要です。

利益が残らなければ、

「やった方がいい」

と分かっていても、実行できなくなります。

だから私は、

利益はオーナーが自由に使うためだけのお金ではない

と考えています。

利益は、

店舗を安全に、そして長く運営していくための原資

でもあるのです。


利益はスタッフを守るためにも必要

利益があれば、人に投資することもできます。

例えば、

  • 十分な人員を確保する
  • スタッフの教育を行う
  • 働きやすい環境を整える
  • 急な欠勤に対応できる体制を作る
  • 必要な設備を導入する

といったことです。

もちろん、利益が多ければすべて解決するわけではありません。

しかし、利益がなければ、

人に投資する余裕そのものがなくなります。

だからこそ私は、

利益と人を守ることは、対立するものではない

と思っています。

むしろ、

利益があるからこそ、人を守るための選択肢が増える。

そう考えています。


コンビニは社会インフラ。でもボランティアではない

コンビニは、今や私たちの生活に欠かせない存在になっています。

食品や日用品を販売するだけではありません。

災害時の対応や地域とのつながりなど、社会インフラとしての役割もあります。

しかし、

コンビニはボランティアではありません。

店舗を営業し続けるためには、

スタッフの給与を支払い、

設備を維持し、

税金や社会保険料を負担し、

必要な投資を続けていかなければなりません。

そのためには、

利益を出し続けることが必要です。

利益が出なければ、どれだけ立派な理念があっても店舗を維持することはできません。


「利益か安全か」ではない

ここが、今回一番伝えたいところです。

経営では、

「利益か安全か」

という二者択一で考えてしまいがちです。

ワンオペにすれば利益は増えるかもしれない。

2人体制にすれば安心感は高まるかもしれない。

では、どちらを選ぶのか。

私は、

どちらか一方を選ぶことが経営ではない

と思っています。

必要なのは、

利益と安全の両方をどうやって成立させるか

を考えることです。

例えば、

深夜の客数が少ない時間帯は1人体制。

危険性が高い時間帯は2人体制。

防犯設備を強化する。

作業を省人化する。

機械やシステムを導入する。

こうした方法を組み合わせることで、

人件費を抑えながら、安全性を高める方法

を考えることができます。


安全に100%はない

もう一つ大切なのが、

安全に100%はない

ということです。

2人体制にしたから絶対に事故が起きないわけではありません。

防犯設備を増やしたから、犯罪がなくなるわけでもありません。

どれだけ対策しても、リスクをゼロにすることはできません。

だからこそ、

どこまでリスクを減らすのか。

そして、

どこまでコストをかけるのか。

を考える必要があります。

これはコンビニ経営に限らず、経営そのものの考え方だと思います。


マネジメントとは「バランス」を考えること

経営には、さまざまなリスクがあります。

事故。

災害。

防犯。

人手不足。

人件費上昇。

設備の老朽化。

それらすべてに100%対応しようとすれば、コストはいくらあっても足りません。

だから、

リスクを想定する。

↓

優先順位を決める。

↓

必要なところに投資する。

↓

結果を検証する。

↓

必要なら改善する。

この繰り返しがマネジメントなのだと思います。

「安全だから何でもお金をかける」でもない。

「利益のためなら安全を削る」でもない。

その間で、

店舗を継続できる最適なバランスを探し続ける。

これが経営者の仕事なのだと思います。


これからは「利益を使って省人化する」という考え方も必要

前回の記事では、ワンオペの先にあるスタッフレスについてもお話ししました。

私は、

人件費を削るだけの省人化ではなく、利益を生み、その利益を省人化に再投資する

という考え方も重要だと思っています。

例えば、

人が行っている作業を機械に置き換える。

作業時間を短縮する設備を導入する。

発注や在庫管理を効率化する。

防犯設備を強化する。

こうした投資によって、

少ない人数でも安全に運営できる店舗

を作ることができます。

つまり、

利益 → 投資 → 省人化 → 安全性向上 → 利益

という循環を作ることです。

私は、これからのコンビニ経営では、この考え方がますます重要になると思っています。


まとめ|利益も安全も、店舗を続けるために必要

私は利益を追い求めたいわけではありません。

しかし、

利益があるから、安全を守ることができます。

利益があるから、スタッフへ投資できます。

利益があるから、設備を更新できます。

利益があるから、将来の省人化にも投資できます。

そして何より、

利益があるから、お店を長く続けることができます。

安心・安全は無料ではありません。

だからといって、

「利益のためなら安全を犠牲にしていい」

ということでもありません。

大切なのは、

利益と安全のどちらかを選ぶことではなく、両方を成立させる方法を考え続けることです。

ワンオペにするのか。

2人体制にするのか。

設備に投資するのか。

省人化を進めるのか。

その判断は、店舗によって違います。

だからこそ、

正解を一つに決めるのではなく、自分の店舗にとって最適なバランスを考える。

私は、それこそがマネジメントの本質だと考えています。

10年以上コンビニ経営を続けてきた私が、ワンオペについて考える中でたどり着いた結論は、

「利益」と「安全」は対立するものではない。

ということです。

利益を生み、その利益を人・安全・設備・未来へ再投資する。

その循環を作ることが、

長く続くコンビニ経営につながる

のだと思っています。

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