セブンの設備入札で談合疑惑|もし事実なら加盟店への影響は?現役オーナーが考える第115話 

SEMC Ver2.0による15年以上契約オーナーとセブン新契約制度の利益比較シミュレーション結果 セブン新制度・ニュース
セブン転売問題を現役オーナーが考察。本当に必要な再発防止策を解説した記事のアイキャッチ画像

2026年7月、公正取引委員会は、セブン‐イレブン店舗で使用される冷蔵・冷凍ショーケースの入札を巡り、設備メーカー3社に対して独占禁止法違反(談合)の疑いで立ち入り検査を行いました。

現時点では調査中であり、談合があったと判断されたわけではありません。

そのため、この記事では報道されている**「事実」と、現役コンビニオーナーである私自身の「考え」**を分けてお伝えしたいと思います。


公正取引委員会が調査している内容

報道によると、対象となったのはセブン‐イレブン店舗へ納入される冷蔵・冷凍ショーケースの入札です。

設備メーカー各社が事前に受注予定者を決め、価格競争を避けていた疑いがあるとして、公正取引委員会が調査を進めています。

現時点では事実関係は明らかになっておらず、今後の調査結果を待つ必要があります。

参考記事

公正取引委員会、セブン‐イレブン店舗向け冷蔵・冷凍ショーケースの入札を巡りメーカー3社を立ち入り検査

セブンの冷蔵設備入札で談合か=富士電機など3社立ち入り―公取委
コンビニ大手セブン―イレブン・ジャパン(東京都千代田区)の冷蔵・冷凍設備の設置業者を選ぶ入札で談合した疑いが強… 続きを読む →

加盟店への直接的な影響はあるのか

今回の調査対象は設備メーカーであり、加盟店が何か対応しなければならない状況ではありません。

通常どおり店舗運営を続ければよく、現時点でオーナーが慌てる必要はないでしょう。

しかし、もし談合が事実だった場合、設備価格が本来より高くなっていた可能性も考えられます。

設備投資は加盟店経営にとって決して小さな支出ではありません。

だからこそ、現役オーナーとしても今回の調査結果には大きな関心を持っています。


私が今回のニュースで感じたこと

今回の報道を見て、私は率直に大きなショックを受けました。

私は株式投資を行う際、不正や重大なコンプライアンス問題が明らかになった企業には、基本的に投資しないようにしています。

その理由は、一つの不祥事だけではなく、その背景に企業文化や組織体質の課題が隠れている場合もあると考えているからです。

もちろん、今回の件については現在も調査中であり、事実関係はまだ確定していません。

だからこそ、冷静に調査結果を見守る必要があります。

一方で、私がオーナーになった当時のセブン‐イレブン本部の社員は、本当に誠実な方ばかりでした。

加盟店と一緒に良い店を作ろうという姿勢が伝わり、「ここまで加盟店のことを真剣に考えてくれる会社があるのか」と感動したことを今でも覚えています。

だからこそ、今回の報道には非常に残念な気持ちがあります。


加盟店も大切なステークホルダーではないでしょうか

私が以前から気になっていることがあります。

本部は記者会見や公式コメントで「ステークホルダー」という言葉を使います。

もちろん、お客様、株主、社員、取引先など、多くの関係者を指す言葉です。

しかし、その中に加盟店オーナーの存在が十分伝わってくるコメントは、あまり多くないように感じています。

加盟店は一店舗ごとの規模こそ小さいものの、多額の資金を投じ、自ら働き、人生を懸けて店舗経営をしています。

本部と加盟店は契約関係ではありますが、それ以上に「セブンブランド」を共につくり上げてきたパートナーです。

私は、加盟店をもっと大切な存在として発信していただきたいと思っています。


セブン・ローソン・ファミリーマートの業績推移から感じること

私は近年のコンビニ大手3社の業績推移を見ても、少し気になることがあります。

決算年度セブン&アイローソンファミリーマートコメント
2021年度回復基調回復基調回復基調コロナ後の立て直し
2022年度増益増益増益3社とも改善傾向
2023年度過去最高水準増益増益セブンが優位を維持
2024年度減益過去最高益過去最高益明暗が分かれる
2025年度横ばい〜微増過去最高益更新過去最高益更新ローソン・ファミリーマートが好調

※各社決算資料をもとに筆者作成

ローソンやファミリーマートが好調を維持する一方で、セブン&アイは以前のような圧倒的な勢いが見えにくくなってきたように私は感じています。

もちろん、企業業績は景気や為替、海外事業など様々な要因で変化するため、今回の件と直接結び付けることはできません。

しかし私は、企業が長年積み重ねてきた**「信用」や「企業文化」**は、時間をかけて競争力やブランド価値、そして業績にも表れてくるものだと考えています。


セブン‐イレブンの本当の強みとは

私は、セブン‐イレブンの強みは経営テクニックだけではないと思っています。

もちろん商品開発力や物流、店舗運営力は業界トップクラスです。

しかし、それ以上に強かったのは、泥臭く現場と向き合い、お客様や加盟店の声を真摯に受け止め、謙虚に改善を積み重ねてきた企業文化だったのではないでしょうか。

約10年前、街頭インタビューで女子高校生が「一番お客様を大切にしているコンビニは?」という質問に、「セブン‐イレブン」と答えていました。

私はその映像を見て、本当に誇らしい気持ちになりました。

では、今、同じ質問をしたら、同じ答えが返ってくるでしょうか。

ブランドとは、店舗数や売上だけで築かれるものではありません。

お客様、加盟店、取引先、社員、一人ひとりとの信頼を積み重ねた結果がブランドなのだと思います。

私は、もう一度「一番お客様を大切にしているコンビニはセブン‐イレブン」と、多くの人に言ってもらえる会社になってほしいと心から願っています。


まとめ

今回の件は、まだ調査中であり、事実は何一つ確定していません。

だからこそ、今は冷静に調査結果を見守るべきです。

しかし、この出来事をきっかけに、本部には改めて「信頼」という原点を見つめ直していただきたいと思います。

加盟店、お客様、取引先、社員。

すべてのステークホルダーとの信頼があってこそ、セブン‐イレブンというブランドは築かれてきました。

私は現役オーナーとして、今回の件の真相が明らかになることを願うとともに、この出来事を一つの契機として、セブン‐イレブンが再び「お客様を最も大切にするコンビニ」と胸を張って言われる企業へ生まれ変わることを期待しています。

私は今でも、セブン‐イレブンにはその力があると信じています.

おすすめ記事

加盟店利益は本当に増えたのか?現役セブンオーナーが2027年2月期第1四半期決算を読み解く【第102話】
セブン&アイ・ホールディングスの2027年2月期第1四半期決算をもとに、加盟店利益は本当に改善したのかを現役コンビニオーナーが分析します。決算資料だけでは見えない加盟店経営への影響を実体験を交えて解説します。
セブン&アイ×PayPay提携でオーナーの経営はどう変わる?現役セブンオーナーが考えるAI時代のコンビニ経営【第101話】
セブン&アイとPayPayの提携は、コンビニ経営をどう変えるのでしょうか。AI活用やキャッシュレス戦略、加盟店への影響について、現役セブンオーナーが実体験と経営者の視点から考察します。
現役オーナーが感じるコンビニ経営の課題|利益が見えない会計システムが招く本当の問題【第90話】
コンビニ経営では売上が分かっても、本当の利益は見えにくいという課題があります。現役コンビニオーナーが、会計システムの問題点や利益管理の重要性、SEMC開発につながった考え方を実体験をもとに解説します。
現役コンビニオーナーが利益管理システム「SEMS」を開発する理由|利益は月末ではなく毎日作るもの【第89話】
利益は月末に分かるものではなく、月初の予算管理で決まります。現役コンビニオーナーが、利益管理システム「SEMC」を開発した理由や、利益を見える化する考え方、数字で経営する重要性を実体験をもとに解説します。
本部はなぜチャージを下げたのか|IR資料から考える加盟店支援【第73話】
セブンイレブンはなぜ加盟店チャージを引き下げたのでしょうか。IR資料をもとに、制度変更の背景や本部の狙い、加盟店への影響を現役コンビニオーナーが実体験と経営者目線で分かりやすく解説します。

コメント

タイトルとURLをコピーしました