コンビニのワンオペ、その先にあるスタッフレスという未来|現役オーナーの考え【第77話】

コンビニのワンオペ、その先にあるスタッフレスという未来|現役オーナーの考え【第77話】 体験談

コンビニのワンオペについては、

「危険だからやめるべきだ」

「人件費削減のために無理をしている」

など、さまざまな意見があります。

では、現役オーナーである私はどう考えているのか。

結論から言うと、

できることなら、私はワンオペにはしたくありません。

本音を言えば、2人体制の方が安心です。

ただ、経営者としてもっと先まで考えると、

一番理想的なのは、スタッフレスの店舗です。

もちろん、これは「人を大切にしなくていい」という意味ではありません。

むしろ、

人に無理をさせなくても店舗が運営できる仕組みを作る。

そのためのスタッフレスです。

現在のコンビニでは完全なスタッフレスを実現するのは簡単ではありません。

しかし、人件費が上昇し、人手不足が続く中で、

「何人のスタッフを確保するか」ではなく、「そもそも何人のスタッフが必要なのか」

を考えることは、これからのコンビニ経営に必要だと思っています。


一番理想的なのは「スタッフレス」

経営者の立場から考えれば、

人件費がかからず、採用も教育も必要ない。

これは非常に大きなメリットです。

スタッフが少なくなれば、

  • 採用
  • 教育
  • シフト作成
  • 急な欠勤
  • 人件費の上昇

といった問題も減らすことができます。

ただし、私は単純に

「人を減らせばいい」

とは考えていません。

重要なのは、

人が必要な仕事そのものを減らすこと

です。

セルフレジ。

発注や在庫管理の自動化。

省人化された設備。

清掃や品出しの効率化。

こうした仕組みを増やしていけば、

今まで人が行っていた仕事を少しずつ減らすことができます。

つまり、

「人を減らす」のではなく、「人に依存しない店舗を作る」。

これが私の考えるスタッフレスです。


では、今すぐスタッフレスにできるのか?

もちろん、現実はそんなに簡単ではありません。

現在のコンビニでは、

レジ対応、品出し、清掃、発注、商品管理など、人が必要な仕事がまだ数多くあります。

だから現時点では、

スタッフレスは理想であって、すぐに実現できるものではありません。

そこで現実的な選択肢になるのが、

ワンオペです。

2人必要だった時間帯を1人で運営できれば、人件費を大きく削減できます。


ワンオペにすると年間約148万円の差になる

例えば、深夜3時間、午前2時から5時までを1人体制にした場合、

3時間 × 1,100円 × 1.25(深夜割増)× 30日

で、

月約12万3,750円。

年間では、

約148万5,000円

になります。

もちろん、実際の人件費は店舗の時給や勤務条件によって変わります。

それでも、深夜帯の人員を1人減らすことで、年間100万円を超える差が生まれる可能性があります。

コンビニ経営にとって、この金額は決して小さくありません。

利益が100万円以上変われば、

店舗の経営そのものに影響する金額

だからです。


私の店舗では深夜2時~5時なら仕事量は対応できる

私の店舗では、深夜2時から5時は来店客が少なく、

仕事量だけを考えれば、1人でも対応できる時間帯です。

レジ対応をしながら、

  • 品出し
  • 清掃
  • 商品整理
  • その他の店舗作業

を行うこともできます。

ただし、これはあくまで私の店舗の場合です。

繁華街。

深夜でも客数が多い店舗。

交通量の多い立地。

防犯上のリスクが高い店舗。

こうした店舗では、同じ判断はできません。

だから、

ワンオペが可能かどうかは、店舗ごとに判断する必要があります。


私が本当に心配しているのは「仕事量」ではない

私がワンオペで一番心配しているのは、

仕事量ではありません。

安全です。

例えば、

  • 強盗などの犯罪
  • スタッフの急病やケガ
  • 急な体調不良
  • トイレなどでレジを離れなければならない場面
  • 店舗内での事故やトラブル

こうしたことが起きた場合、

一人しかいないことが大きなリスクになる場合があります。

普段は何も起きなくても、

「もし何か起きたらどうするのか」

を考えておく必要があります。


ワンオペだから危険、2人体制なら安全ではない

一方で、

「ワンオペだから危険」

「2人体制なら安全」

という単純な話でもありません。

2人いても犯罪や事故が起きる可能性はあります。

逆に、長年ワンオペで何も問題が起きない店舗もあります。

つまり、

安全に絶対はありません。

大切なのは、

どの程度のリスクがあるのか。

そして、

そのリスクに対して、どのような対策を取るのか。

ということです。

だから私は、

ワンオペか2人体制かという人数だけで判断するのではなく、

店舗の状況とリスクを総合的に判断することが重要

だと考えています。


それでも、利益より人の命が優先

ただし、ここだけは経営者として絶対に変えてはいけないと思っています。

お金よりも、人の命が優先です。

もし事件や事故が起きた場合、

自分自身とお客様、そしてスタッフの命を最優先する。

これは、どれだけ売上や利益が重要でも変わりません。

売上や商品、お金は、失っても後から取り戻せる可能性があります。

しかし、

人の命は取り戻すことができません。

だから私は、この考え方をスタッフにも必ず伝えています。


本音を言えば、2人体制の方が安心

だから、

本音を言えば私は2人体制の方が安心です。

誰かが近くにいる。

体調を崩したときに助けてもらえる。

トイレなどで一時的にレジを離れることができる。

何か問題が起きたときに、すぐに対応できる。

こうした安心感には価値があります。

そして、その価値は、

損益計算書の数字だけでは測れません。

だから私は、ワンオペを積極的に推奨しているわけではありません。


しかし、理想だけでは経営できない

一方で、オーナーとして現実も見なければなりません。

最低賃金は上昇しています。

人手不足も続いています。

社会保険などの負担もあります。

店舗を維持するためのコストは、年々増えています。

その中で、

「安全だから2人体制にする」

だけでは、利益が残らなくなる可能性があります。

逆に、

「利益を残すためにワンオペにする」

ことだけを優先すれば、安全面のリスクが高まる可能性があります。

だから、

利益だけでもダメ。安全だけでも経営は続きません。

両方を考える必要があります。


ワンオペの先に「省人化」がある

私は、ワンオペを最終的な理想だとは考えていません。

ワンオペは、

2人で行っていた仕事を1人で行う

という段階です。

その先には、

1人が行っている仕事を、機械やシステムに置き換える

という段階があります。

そして、その先にあるのが、

スタッフレス

なのだと思います。

つまり、

2人 → 1人 → 省人化 → スタッフレス

です。

これは単なる人件費削減の話ではありません。


「人を減らす」のではなく「人が必要な仕事を減らす」

これからのコンビニ経営で重要なのは、

人を減らすことではなく、人が必要な仕事を減らすこと

だと思っています。

「この仕事は本当に人が必要なのか?」

「機械やシステムで代替できないのか?」

「そもそも、この作業自体をなくせないのか?」

こうした視点で店舗運営を見直していく。

そうすれば、

スタッフに無理をさせず、

人手不足にも対応しながら、

人件費もコントロールできる可能性があります。

私は、これがこれからのコンビニ経営に必要な考え方だと思っています。


まとめ|ワンオペの先にあるもの

私はワンオペを推奨しているわけではありません。

本音を言えば、2人体制の方が安心です。

しかし、経営者として究極の理想を考えれば、

スタッフレスが一番効率的です。

ただし、それは「人を大切にしない」という意味ではありません。

むしろ、

人に無理をさせなくても店舗が回る仕組みを作る。

そのためのスタッフレスです。

現在は、

2人で運営する。

↓

必要な時間帯だけ1人で運営する。

↓

人が必要な仕事を減らす。

↓

最終的にスタッフへの依存を減らす。

という流れが現実的だと思います。

もちろん、その過程でも、

利益より人の命が優先される。

この考え方は絶対に変わりません。

ワンオペは、

「良い」「悪い」

の二択で判断するものではありません。

立地、客数、作業量、防犯、人員、利益。

さまざまな条件を考えたうえで、

安全を確保しながら、どこまで人への依存を減らせるのか。

そこを考えることが、これからのコンビニ経営では重要になると思っています。

10年以上コンビニ経営を続けてきた私が考える、

ワンオペの先にある答え。

それが、

「人を減らす」のではなく、「人に依存しない店舗を作る」という考え方です。

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