タイミーは便利です。
必要な時間だけ人を募集できるため、人手不足に悩むコンビニにとっても魅力的なサービスです。
しかし、私は現在、自店ではタイミーを利用していません。
実は当店でも、過去に一度だけタイミーを利用しました。
そこで、実際に「ドタキャン」を経験しました。
一方で、私はタイミーそのものを否定しているわけではありません。
むしろ、タイミーを使い続けることで、店舗とワーカーの信頼関係を作れる可能性もあると思っています。
そして現在、当店ではさらに別の使い方をしています。
店舗がタイミーを使うのではなく、スタッフが収入を増やすためにタイミーを利用する。
今回は、現役コンビニオーナーとして実際にタイミーを使って感じたことと、これからのコンビニにおけるスポットワークの可能性について考えてみます。
- タイミーとは?コンビニでも活用されるスポットワーク
- なぜタイミーが広がっているのか?人手不足と働き方の変化
- タイミーを利用するメリット|必要な時間だけ人員を確保できる
- タイミーのリスクは企業側だけではない|ワーカーのドタキャンも店舗に影響する
- コンビニでは「1人の欠勤」の影響が人員配置によって大きく変わる
- 当店でもタイミーを一度だけ利用した|実際に起きたドタキャン
- タイミーを使い続けるメリット|ワーカーとの信頼関係ができる
- 一度きりのスポットワークから「継続して働く関係」へ
- タイミーは「人を探すサービス」から「人とつながるサービス」へ
- タイミーを店舗で使わないからこそ、スタッフには勧めている
- セブン経験者はタイミーと相性がいい?「経験者人材」を活用する
- セブンで働いた経験者を別の店舗につなげる
- 「店舗ごとの人材」から「チェーン全体の人材」へ
- タイミーは店舗の人手不足だけでなく、スタッフの収入アップにも使える
- コンビニの人手不足対策は「省人化+固定スタッフ+スポットワーク」
- これからのコンビニは「人を抱える」から「人をつなぐ」へ
タイミーとは?コンビニでも活用されるスポットワーク
タイミーは、働きたい人と、人手を必要としている企業をつなぐスポットワークサービスです。
「今日の夕方だけ働きたい」
「明日、数時間だけ働きたい」
「空いている時間に収入を増やしたい」
というワーカーと、
「急に人が足りなくなった」
「繁忙時間だけ人が欲しい」
という企業をマッチングします。
従来のアルバイトのように長期間の雇用を前提とせず、必要な時間だけ働く・働いてもらうことが特徴です。
人手不足が深刻になる中で、スポットワークは企業と働く側の双方にとって重要な選択肢になっています。
なぜタイミーが広がっているのか?人手不足と働き方の変化
タイミーのようなサービスが広がっている背景には、深刻な人手不足があります。
人口減少によって、
「必要なときに必要な人数を採用する」
ことが難しくなっています。
一方で、働く側の価値観も変化しています。
「空いている時間だけ働きたい」
「本業とは別に収入を増やしたい」
「長期のアルバイトではなく、必要なときだけ働きたい」
というニーズがあります。
企業側の、
「必要な時間だけ人が欲しい」
という需要と、
ワーカー側の、
「空いている時間だけ働きたい」
という需要。
この両方をつなぐのが、スポットワークです。
タイミーを利用するメリット|必要な時間だけ人員を確保できる
店舗側から見ると、タイミーには大きなメリットがあります。
例えば、
- 急な欠員が出た
- 繁忙時間だけ人を増やしたい
- 一時的に人手が必要
- 長期雇用するほどではない
といったケースです。
通常のアルバイト採用では、
募集 → 面接 → 採用 → 教育 → シフト作成
という時間が必要になります。
スポットワークなら、必要な時間だけ人を確保できます。
人手不足の時代には、非常に合理的な仕組みです。
しかし、便利である一方で、店舗経営者が考えておかなければならないリスクもあります。
タイミーのリスクは企業側だけではない|ワーカーのドタキャンも店舗に影響する
タイミーについて考えるとき、企業側のキャンセルだけではなく、ワーカー側のキャンセルも重要です。
店舗は、
「この時間にはタイミーのワーカーが来る」
という前提でシフトを組みます。
ところが直前にキャンセルされれば、その穴を埋めるのは店舗側です。
既存スタッフに残業してもらう。
休みのスタッフに連絡する。
オーナー自身が現場に入る。
場合によっては予定していた作業を後回しにする。
スポットワークを利用する以上、
「人が来なかった場合にどうするのか」
まで考えておく必要があります。
コンビニでは「1人の欠勤」の影響が人員配置によって大きく変わる
これはコンビニ経営では特に重要だと思っています。
例えば3人で勤務している時間帯に1人休んだ場合、
3人 → 2人
です。
大変ではありますが、残った2人で何とか店舗を回せる可能性があります。
しかし、2人勤務の時間帯なら、
2人 → 1人
です。
同じ「1人の欠勤」でも、影響はまったく違います。
レジ、品出し、清掃、納品対応、接客などを1人で対応しなければなりません。
つまり、
人員に余裕がない店舗ほど、1人の欠勤によるダメージが大きくなる。
そして売上の低い店舗ほど、利益を確保するために必要最低限の人員で運営する必要があります。
タイミーは人手不足を解消する手段である一方、依存してしまうと別のリスクが生まれるのです。
当店でもタイミーを一度だけ利用した|実際に起きたドタキャン
実は当店でも、過去に一度だけタイミーを利用しました。
勤務開始の3時間前まではワーカーの情報を確認していました。
ところが、その後にワーカーがキャンセル。
しかも、そのキャンセルが店舗側に伝わりませんでした。
予定していた時間になってもワーカーは来ません。
結果として、実際に勤務していたスタッフに大きな負担がかかりました。
店舗側としては、
「人が来る」
という前提でシフトを組んでいます。
そこが崩れると、現場への影響は非常に大きくなります。
この経験から、当店ではそれ以降、タイミーを利用していません。
タイミーを使い続けるメリット|ワーカーとの信頼関係ができる
ただし、ここで重要なのは、
「一度ドタキャンされたからタイミーは使えない」
という単純な話ではないということです。
タイミーを継続して利用することには、別のメリットもあります。
それが、
店舗とワーカーの信頼関係です。
最初はお互いに、
「どんな店舗なのか」
「どんなワーカーなのか」
分かりません。
しかし、一度働いてもらって、
「この店舗なら働きやすい」
「このワーカーさんなら安心してお願いできる」
という関係ができれば、次回も同じワーカーさんに来てもらえる可能性があります。
そうなれば、毎回まったく知らない人を受け入れるよりも、店舗運営は安定しやすくなります。
一度きりのスポットワークから「継続して働く関係」へ
タイミーは基本的にはスポットで働く仕組みです。
しかし、だからといって、毎回すべてのワーカーが一度きりで終わる必要はありません。
実際に働いてくれたワーカーさんの中から、
「またこの店舗で働きたい」
と思ってもらえる人が増えれば、店舗側にとって大きなメリットになります。
店舗の仕事内容を理解している。
店内の動線を知っている。
スタッフとの関係ができている。
仕事の進め方も分かっている。
こうした積み重ねがあれば、新しく来たワーカーさんよりもスムーズに働いてもらえる可能性があります。
さらに、
「この店舗でまた働きたい」
という関係ができることは、突然のキャンセルを抑える方向にも働く可能性があります。
もちろん、信頼関係ができたからといって、ドタキャンがなくなるわけではありません。
それでも、
「毎回知らない人にお願いする」
のと、
「以前も働いてくれた人にお願いする」
のでは、店舗側の安心感は大きく違います。
タイミーは「人を探すサービス」から「人とつながるサービス」へ
タイミーを最初に利用するときは、
「明日のシフトに人が足りないから募集する」
という使い方になるでしょう。
しかし、継続して利用することで、
「この人ならお願いしたい」
「この店舗なら働きたい」
という関係が生まれる可能性があります。
そう考えると、タイミーは単なる人手不足対策ではありません。
店舗とワーカーをつなぐ、人材ネットワークにもなり得る。
私はここに、スポットワークの大きな可能性があると思っています。
タイミーを店舗で使わないからこそ、スタッフには勧めている
ここが、私のタイミーに対する一番特徴的な考え方です。
自店ではタイミーを使わない。
しかし、
もっと働きたいスタッフにはタイミーを勧めています。
一見すると矛盾しているように見えます。
でも、店舗経営として考えると合理的です。
当店では、店舗の売上や利益を考えながら、必要最低限のシフトを組みます。
スタッフが、
「もっと働いて収入を増やしたい」
と思っても、その時間をすべて自店のシフトとして増やせば、人件費も増加します。
そこで、
自店では必要なシフトを確保する。
そして、
もっと働きたいスタッフは、空いている時間にタイミーを利用して別の店舗で働く。
という考え方です。
スタッフは収入を増やせます。
店舗は必要以上の人件費を抱えません。
これは、店舗とスタッフの双方にメリットがある方法だと思っています。
セブン経験者はタイミーと相性がいい?「経験者人材」を活用する
ここからが、コンビニならではの話です。
セブン-イレブンは全国に約2.2万店舗を展開しています。
長年にわたって全国で店舗を展開してきたことで、セブンで働いた経験を持つ人材は非常に大きな規模になっていると考えられます。
コンビニの基本業務には、
- レジ
- 品出し
- 清掃
- 接客
- 納品対応
- 店内業務
など、店舗が変わっても共通する部分があります。
もちろん、店舗ごとのルールや設備には違いがあります。
それでも、
コンビニ経験者と未経験者では、教育に必要な時間が違う。
これは現場では大きな意味を持ちます。
特に同じセブンで働いた経験がある人なら、その経験を別のセブン店舗で活かせる可能性があります。
セブンで働いた経験者を別の店舗につなげる
例えば、学生時代にセブンでアルバイトをしていた人がいたとします。
卒業して就職する。
引っ越す。
転職する。
結婚する。
一度セブンを離れる理由はいくらでもあります。
しかし、そこで身につけた経験がなくなるわけではありません。
数年後に、
「休日に少し働きたい」
「今月だけ収入を増やしたい」
「空いている時間を有効活用したい」
と思うこともあるでしょう。
そのときに、過去のセブンでの経験を活かして、別のセブン店舗で働く。
こうした流れが広がれば、非常に大きな人材活用になります。
「店舗ごとの人材」から「チェーン全体の人材」へ
これまでのコンビニ経営は、
店舗ごとに採用し、店舗ごとに教育し、店舗ごとに人材を抱える
という考え方が基本でした。
しかし、人手不足の時代には、この考え方だけでは限界があります。
ある店舗では人が足りない。
別の店舗ではスタッフが余っている。
さらに別の店舗には、過去に働いていた経験者がいる。
これらをつなぐことができれば、人材をもっと効率的に活用できます。
つまり、
「店舗ごとの人材」から「チェーン全体の人材」へ。
これからは、そんな発想も必要になるのではないでしょうか。
タイミーのようなサービスは、そのためのインフラになる可能性があります。
タイミーは店舗の人手不足だけでなく、スタッフの収入アップにも使える
店舗側から見ると、
「スタッフにもっと働いてもらう」
ことと、
「店舗の人件費を増やす」
ことは同じではありません。
店舗には適正な人員があります。
一方で、スタッフには、
「もっと働きたい」
「もっと収入を増やしたい」
という希望があります。
この二つを分けて考えることが重要です。
店舗の必要人員と、スタッフが働きたい時間は、必ずしも一致しません。
だからこそ、
自店では必要な時間だけ働く。
さらに働きたい時間は、タイミーなどを利用して別の店舗で働く。
そんな働き方があってもいいと思います。
コンビニの人手不足対策は「省人化+固定スタッフ+スポットワーク」
これからのコンビニ経営では、一つの方法だけで人手不足を解決するのは難しくなります。
そこで重要になるのが組み合わせです。
省人化
↓
必要な人員を減らす
↓
固定スタッフ
↓
店舗運営の中心を担う
↓
スポットワーク
↓
一時的な不足やスタッフの収入アップに活用する
この順番です。
タイミーで人を集めることを最初に考えるのではなく、
「そもそも何人必要なのか」
を見直す。
そのうえで、必要な部分をスポットワークで補う。
さらに、継続して働いてくれるワーカーとの信頼関係を作っていく。
私は、この組み合わせが重要だと思っています。
これからのコンビニは「人を抱える」から「人をつなぐ」へ
人口減少が進めば、コンビニだけでなく、多くの業界で人材不足が進みます。
そのとき、
「自分の店舗で必要な人をすべて確保する」
という考え方だけでは限界があります。
必要な時間に。
必要な場所へ。
必要な経験を持った人が動く。
そんな労働市場に変わっていく可能性があります。
タイミーは、その変化を象徴するサービスの一つです。
私は一度タイミーを利用して、ドタキャンを経験しました。
そのため、現在は店舗では利用していません。
しかし、継続利用によってワーカーとの信頼関係を築くことができれば、スポットワークのリスクを抑えながら活用できる可能性もあります。
そして私は、タイミーを店舗で使わない一方で、もっと働きたいスタッフには利用を勧めています。
店舗は必要以上の人件費を抱えない。
スタッフは働きたい時間を増やせる。
さらに、セブンで働いた経験者が別の店舗でその経験を活かせるようになれば、**「店舗ごとの人材」ではなく「チェーン全体で人材を活用する」**という新しい可能性も見えてきます。
これからのコンビニ経営に必要なのは、単純に「人を増やすこと」ではありません。
限られた人材を、どう効率よく活用するか。
そして、
「人を抱える経営」から「人をつなぐ経営」へ。
タイミーは、その変化を考えるきっかけになるサービスなのではないでしょうか。
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