こんにちは、コンビニ大家です。
前回は、地区平均より4割近く低い売上が半年以上続き、利益もほとんど残らなかった開業当初の状況をお話ししました。
オーナー夫婦が休みなく働いても、手元に残った利益はわずか15万円。
「このままでは生活できない。」
そんな不安を抱えながら毎日を過ごしていました。
今回は、そのどん底からどのように店を立て直し、利益15万円だった店舗を利益85万円まで改善できたのか、実際の数字と取り組みをもとにお話しします。
「利益を残す経営」へ考え方を変えた
開業から半年ほどが過ぎた頃、私は一つの結論にたどり着きました。
「本部のアドバイスは参考にする。しかし、最後に判断するのは自分。」
もちろん、本部を否定するつもりはありません。
何も分からない私を支えてくださったことには、今でも感謝しています。
しかし、言われたとおりに発注し、言われたとおりに売場を作るだけでは、大量の廃棄が発生し、利益はほとんど残りませんでした。
生活していくために必要なのは売上ではありません。
利益です。
まずは店を潰さず、生き残ること。
それが当時の私の最優先課題でした。
毎日数字と向き合った
開業直後の1月の実績です。
日販:37.9万円
売上:約1,176万円
不良品原価:45.2万円
廃棄売価率:5.9%
利益:15万円
説明会では地区平均の日販は65万円前後と聞いていました。
「2割低くても50万円くらいはあるだろう。」
そう考えていましたが、現実は地区でも最低クラスの売上でした。
売上はあるのに利益が残らない。
数字を見れば見るほど、不安ばかりが大きくなっていきました。
私が実際に取り組んだこと
利益を改善するために、特別なことをしたわけではありません。
現場の基本を、一つひとつ見直しただけです。
売上に応じた在庫量へ見直した
開業当初は、本部から提案される発注数量をそのまま採用することが多く、店舗の売上規模に対して在庫を持ちすぎていました。
売れない商品が棚やバックルームに残り、廃棄も増えていきます。
そこで私は、売上に見合った在庫量へ見直しました。
必要以上に在庫を持たない。
売れる分だけ発注する。
この基本を徹底しました。
廃棄管理を徹底した
毎日、廃棄商品を確認しました。
「なぜ売れ残ったのか。」
「発注が多すぎたのか。」
「売場に問題があったのか。」
原因を一つずつ考え、翌日の発注へ反映しました。
廃棄は単なる損失ではありません。
経営を改善するためのヒントだと考えるようになりました。
22時から7時まではワンオペへ
人件費も見直しました。
22時から翌朝7時までは、私自身が中心となりワンオペで営業できる体制を整えました。
もちろん、安全面や防犯面には十分配慮したうえでの判断です。
オペレーションを見直し、一人でも無理なく店舗を運営できる流れを作ることで、人件費を抑えながらサービス品質も維持できるようになりました。
商品が自然に回転し始めた
在庫を減らしたことで、一番驚いたのは商品の動きでした。
以前は売れ残った商品が棚の奥に残り、新しい商品が前へ並ぶこともありました。
しかし在庫が適正になると、鮮度の良い商品から自然に回転する状態になりました。
売場全体の鮮度が上がり、お客様へより良い商品を提供できるようになったのです。
在庫管理が驚くほど楽になった
在庫が減ると、店舗全体が見えるようになりました。
何が売れているのか。
何が売れていないのか。
欠品しそうな商品は何か。
以前より短時間で把握できるようになりました。
その結果、発注精度もさらに向上し、良い循環が生まれ始めました。
オペレーションも改善した
発注だけではありません。
店舗全体の作業を見直しました。
作業の順番を変える。
無駄な動きを減らす。
一人でも効率よく仕事ができるよう工夫する。
小さな改善を積み重ねた結果、ワンオペでも対応できる時間が増え、利益改善につながりました。
数字は少しずつ変わり始めた
その積み重ねは、少しずつ数字となって表れました。
日販
1月 37.9万円
3月 42.6万円
6月 46.6万円
7月 50.8万円
12月 54.2万円
不良品原価
1月 45.2万円
6月 27.6万円
12月 32.1万円
利益
1月 15万円
2月 46万円
6月 86万円
11月 70万円
12月 85万円
開業当初とは比べものにならないほど、経営は安定してきました。
売上が少しずつ伸びたこともうれしかったですが、それ以上に利益が残るようになったことが何より大きな変化でした。
利益は経営者が守るもの
この経験から、私は一つのことを学びました。
売上は、立地や競合、天候など、自分ではコントロールできない要素が多くあります。
しかし、
発注。
在庫管理。
廃棄管理。
オペレーションの改善。
これらは経営者の判断で改善できます。
私はこの頃から、「売上を追う経営」ではなく、「利益を残す経営」へと考え方を変えました。
10年以上経営を続けた今でも、この考えは変わっていません。
売上はお客様が決めるもの。
利益は経営者が守るもの。
この考え方が、その後のコンビニ経営だけでなく、不動産経営や資産形成にもつながる土台になりました。
次回予告
利益は改善しましたが、借金への不安が消えたわけではありません。
次回は、翌年の実績を振り返りながら、お金に追われる毎日から少しずつ抜け出していった過程を、実際の数字とともにお話しします。
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