こんにちは、コンビニ大家です。
前回の記事では、モデルケースとして年間営業利益約876万6,000円になる計算をしました。
しかし、この876万6,000円が、そのままオーナー夫婦の生活費になるわけではありません。
コンビニ経営で本当に大切なのは、**利益ではなく実際に手元へ残るお金(キャッシュフロー)**です。
今回は、オーナーのお金の流れを具体的に見ていきます。
月次引出金という仕組み
セブン‐イレブンの会計システムでは、「月次引出金」を設定します。
今回は、
月50万円
を設定したケースで考えてみます。
この50万円が、毎月オーナーの口座へ振り込まれるお金です。
年間では、
50万円×12か月=600万円
になります。
営業利益がそのまま振り込まれるわけではない
前回のモデルケースでは、
月間営業利益は73万500円
でした。
しかし、毎月オーナーの口座へ振り込まれるのは50万円です。
残りの
23万500円
は自由に使えるお金ではありません。
例えば、開業時の商品在庫として約500万円を借り入れた場合、このお金は本部への借入金返済に充てられます。
毎月25万円ずつ返済すると仮定すれば、金利や利益の変動を考慮しない単純計算では約20か月で完済できる計算になります。
もちろん実際には借入残高に応じて金利が発生し、利益も毎月変動するため、返済期間は前後します。
また、借入金を完済すれば、それまで返済に充てていた資金を月次引出金として設定できるようになります。
つまり、返済が終わることは、そのまま毎月使えるキャッシュフローの改善につながるということです。
急に資金が必要になった場合
「返済ばかりでは、急にお金が必要になったらどうするの?」
そう思う方もいるかもしれません。
私の記憶では、セブン‐イレブンには、返済した借入金の一部を再度借り入れできる制度がありました。
例えば、
毎月25万円ずつ返済した場合、
3か月では75万円返済したことになります。
その返済額の約8割、
約60万円
を再度借り入れできる仕組みだったと記憶しています。
ただし、私はこの制度を利用したことがありません。
現在も同じ制度内容かどうかは確認できていないため、利用を検討する際は必ず本部へ確認してください。
振り込まれた50万円も生活費ではない
毎月50万円が口座へ振り込まれても、その全額を生活費として使うことはできません。
そこから、
- 所得税
- 住民税
- 国民健康保険
- 国民年金
- 個人事業税
- 労働保険料
などを準備する必要があります。
私は、年間で発生する税金や社会保険料をあらかじめ試算し、12か月で割り戻して毎月別口座へ積み立てています。
税金は前年の所得を基準に計算されるため、人によって金額は大きく異なります。
税理士への顧問料も必要
個人事業主として経営する以上、税理士との顧問契約も重要です。
コンビニ専門の税理士事務所であれば、
月額約2万5,000円前後
が一つの目安になります。
私は毎年、税理士と経営計画を立て、利益だけでなく税金や資金繰りまで含めて管理しています。
開業初年度と2年目以降では税負担が変わる
開業初年度は、開業費などを経費として計上できるため、翌年に支払う税金は比較的少なくなるケースがあります。
しかし、この効果は長く続きません。
開業2年目以降は税負担が増えることも多いため、初年度から税金を積み立てる習慣を身につけることが大切です。
実際に生活へ使えるお金
今回のモデルケースでは、毎月50万円が口座へ振り込まれます。
しかし、
- 税金
- 社会保険料
- 税理士顧問料
- 将来の設備更新費
- 修繕費
- 万が一に備える内部留保
などを考慮すると、
実際に生活費として使えるお金は月40万円前後
になると私は考えています。
もちろん、税金や家族構成、借入状況によって金額は変わります。
大切なのは、
「口座へ振り込まれたお金を、すべて使わないこと。」
です。
まとめ
コンビニ経営は、
利益を管理する仕事ではありません。
キャッシュフローを管理する仕事です。
利益が出ていても、お金が残らなければ経営は続きません。
逆に、キャッシュフローを理解していれば、利益が同じでも経営の安定性は大きく変わります。
だから私は開業前から、
「利益はいくらか」ではなく、「毎月いくら使え、いくら残せるのか」
まで計算することが重要だと考えています。
それが、10年以上コンビニ経営を続けてきた私が最も伝えたいことの一つです。
次回は、この「月40万円」で本当に生活できるのかを、家計の視点から具体的にシミュレーションしてみます。
コンビニオーナーは本当に生活していけるのか。
実際の生活費や教育費も踏まえながら、一緒に考えていきたいと思います。
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