2026年7月、公正取引委員会は、セブン‐イレブン店舗で使用される冷蔵・冷凍ショーケースの入札を巡り、設備メーカー3社に対して独占禁止法違反(談合)の疑いで立ち入り検査を行いました。
現時点では調査中であり、談合があったと判断されたわけではありません。
そのため、この記事では報道されている**「事実」と、現役コンビニオーナーである私自身の「考え」**を分けてお伝えしたいと思います。
公正取引委員会が調査している内容
報道によると、対象となったのはセブン‐イレブン店舗へ納入される冷蔵・冷凍ショーケースの入札です。
設備メーカー各社が事前に受注予定者を決め、価格競争を避けていた疑いがあるとして、公正取引委員会が調査を進めています。
現時点では事実関係は明らかになっておらず、今後の調査結果を待つ必要があります。
参考記事
公正取引委員会、セブン‐イレブン店舗向け冷蔵・冷凍ショーケースの入札を巡りメーカー3社を立ち入り検査

加盟店への直接的な影響はあるのか
今回の調査対象は設備メーカーであり、加盟店が何か対応しなければならない状況ではありません。
通常どおり店舗運営を続ければよく、現時点でオーナーが慌てる必要はないでしょう。
しかし、もし談合が事実だった場合、設備価格が本来より高くなっていた可能性も考えられます。
設備投資は加盟店経営にとって決して小さな支出ではありません。
だからこそ、現役オーナーとしても今回の調査結果には大きな関心を持っています。
私が今回のニュースで感じたこと
今回の報道を見て、私は率直に大きなショックを受けました。
私は株式投資を行う際、不正や重大なコンプライアンス問題が明らかになった企業には、基本的に投資しないようにしています。
その理由は、一つの不祥事だけではなく、その背景に企業文化や組織体質の課題が隠れている場合もあると考えているからです。
もちろん、今回の件については現在も調査中であり、事実関係はまだ確定していません。
だからこそ、冷静に調査結果を見守る必要があります。
一方で、私がオーナーになった当時のセブン‐イレブン本部の社員は、本当に誠実な方ばかりでした。
加盟店と一緒に良い店を作ろうという姿勢が伝わり、「ここまで加盟店のことを真剣に考えてくれる会社があるのか」と感動したことを今でも覚えています。
だからこそ、今回の報道には非常に残念な気持ちがあります。
加盟店も大切なステークホルダーではないでしょうか
私が以前から気になっていることがあります。
本部は記者会見や公式コメントで「ステークホルダー」という言葉を使います。
もちろん、お客様、株主、社員、取引先など、多くの関係者を指す言葉です。
しかし、その中に加盟店オーナーの存在が十分伝わってくるコメントは、あまり多くないように感じています。
加盟店は一店舗ごとの規模こそ小さいものの、多額の資金を投じ、自ら働き、人生を懸けて店舗経営をしています。
本部と加盟店は契約関係ではありますが、それ以上に「セブンブランド」を共につくり上げてきたパートナーです。
私は、加盟店をもっと大切な存在として発信していただきたいと思っています。
セブン・ローソン・ファミリーマートの業績推移から感じること
私は近年のコンビニ大手3社の業績推移を見ても、少し気になることがあります。
| 決算年度 | セブン&アイ | ローソン | ファミリーマート | コメント |
|---|---|---|---|---|
| 2021年度 | 回復基調 | 回復基調 | 回復基調 | コロナ後の立て直し |
| 2022年度 | 増益 | 増益 | 増益 | 3社とも改善傾向 |
| 2023年度 | 過去最高水準 | 増益 | 増益 | セブンが優位を維持 |
| 2024年度 | 減益 | 過去最高益 | 過去最高益 | 明暗が分かれる |
| 2025年度 | 横ばい〜微増 | 過去最高益更新 | 過去最高益更新 | ローソン・ファミリーマートが好調 |
※各社決算資料をもとに筆者作成
ローソンやファミリーマートが好調を維持する一方で、セブン&アイは以前のような圧倒的な勢いが見えにくくなってきたように私は感じています。
もちろん、企業業績は景気や為替、海外事業など様々な要因で変化するため、今回の件と直接結び付けることはできません。
しかし私は、企業が長年積み重ねてきた**「信用」や「企業文化」**は、時間をかけて競争力やブランド価値、そして業績にも表れてくるものだと考えています。
セブン‐イレブンの本当の強みとは
私は、セブン‐イレブンの強みは経営テクニックだけではないと思っています。
もちろん商品開発力や物流、店舗運営力は業界トップクラスです。
しかし、それ以上に強かったのは、泥臭く現場と向き合い、お客様や加盟店の声を真摯に受け止め、謙虚に改善を積み重ねてきた企業文化だったのではないでしょうか。
約10年前、街頭インタビューで女子高校生が「一番お客様を大切にしているコンビニは?」という質問に、「セブン‐イレブン」と答えていました。
私はその映像を見て、本当に誇らしい気持ちになりました。
では、今、同じ質問をしたら、同じ答えが返ってくるでしょうか。
ブランドとは、店舗数や売上だけで築かれるものではありません。
お客様、加盟店、取引先、社員、一人ひとりとの信頼を積み重ねた結果がブランドなのだと思います。
私は、もう一度「一番お客様を大切にしているコンビニはセブン‐イレブン」と、多くの人に言ってもらえる会社になってほしいと心から願っています。
まとめ
今回の件は、まだ調査中であり、事実は何一つ確定していません。
だからこそ、今は冷静に調査結果を見守るべきです。
しかし、この出来事をきっかけに、本部には改めて「信頼」という原点を見つめ直していただきたいと思います。
加盟店、お客様、取引先、社員。
すべてのステークホルダーとの信頼があってこそ、セブン‐イレブンというブランドは築かれてきました。
私は現役オーナーとして、今回の件の真相が明らかになることを願うとともに、この出来事を一つの契機として、セブン‐イレブンが再び「お客様を最も大切にするコンビニ」と胸を張って言われる企業へ生まれ変わることを期待しています。
私は今でも、セブン‐イレブンにはその力があると信じています.
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