東大阪セブン問題から学んだこと|本部とオーナーに必要なのは信頼関係【第33話】
こんにちは、コンビニ大家です。
前回までの記事では、
本部とオーナーでは立場が違うこと。
本部を信頼することと、依存することは違うこと。
そして、最終的な経営責任を負うのはオーナー自身であることについて書いてきました。
今回は、その続きを書きたいと思います。
多くの方がご存じの**「東大阪セブン問題」**について、10年以上コンビニを経営してきた一人のオーナーとして、私が感じたことを書きます。
最初にお断りしておきます。
この記事は、当時の出来事について、どちらが正しかったのかを判断するものではありません。
一人の加盟店オーナーとして、この出来事から**「自分ならどう経営するのか」**を考えた記事です。
東大阪セブン問題とは
2019年、大阪府東大阪市のセブン‐イレブン加盟店オーナーが、人手不足を理由に本部との合意なく24時間営業を短縮したことをきっかけに、本部との対立が大きな社会問題となりました。
その後、24時間営業のあり方や加盟店支援、フランチャイズ契約などについて、さまざまな議論が起こりました。
この問題を見たとき、私も一人のコンビニオーナーとして、いろいろなことを考えました。
24時間営業が正しいのか。
契約はどうあるべきなのか。
本部の対応はどうだったのか。
もちろん、どれも重要な問題です。
しかし、私が一番気になったのは、別のところでした。
「本部とオーナーの信頼関係は、どうなっていたのだろう。」
ということです。
私が一番考えたのは「信頼関係」
コンビニ経営では、本部とオーナーが完全に同じ考えになることはありません。
本部には本部の立場があります。
オーナーにはオーナーの立場があります。
本部はチェーン全体を考えます。
一方、オーナーは自分の店舗を守らなければなりません。
売上。
利益。
人件費。
スタッフ。
借入金。
家族の生活。
それぞれ守るものが違います。
だから、意見が食い違うこと自体は、決しておかしいことではありません。
私が大切だと思うのは、
意見が違ったときに、相手を信頼して話し合えるかどうか
です。
信頼関係があれば、意見が違っても話し合える
私自身も、10年以上コンビニを経営してきて、本部と意見が違ったことは何度もあります。
販売施策。
人件費。
設備投資。
商品の発注。
店舗運営。
すべての提案に納得できたわけではありません。
それでも大きな対立にならなかったのは、日頃から担当社員との信頼関係を築くことを意識してきたからだと思っています。
まず相手の話を聞く。
「なぜ、この提案をするのか。」
その理由を理解する。
そのうえで、
「私はこう考えています。」
と自分の意見を伝える。
必要であれば、数字を出して話し合う。
もちろん、最後まで結論が一致しないこともあります。
それでも、
相手を敵だと思わずに話し合うことはできます。
私は、これが非常に大切だと思っています。
本部社員も一人の人間
私は本部を批判したいわけではありません。
これまで多くの担当社員に助けていただきました。
私が入院したときには、担当社員が店舗に入り、現場をフォローしてくれたこともあります。
契約上の義務だからではありません。
「店舗が困らないように。」
という思いで助けてくれたのだと思います。
私は今でも、そのことに感謝しています。
一方で、本部社員から相談を受けたこともあります。
オーナーを助けようとして、契約以上のことまで対応してしまった。
その結果、オーナーからの要求がどんどん大きくなり、
「どこまで対応すればいいのか分からなくなってしまった。」
という相談でした。
私は、
「契約以上のことまで、一人で抱え込む必要はないと思います。」
と伝えました。
本部社員も会社員です。
担当店舗を成功させたいという気持ちがあっても、何でも対応できるわけではありません。
だから私は、
本部社員もオーナーも、同じ一人の人間として相手の立場を考えることが大切
だと思っています。
オーナーにも経営者としての責任がある
私は、本部だけに責任を求める考え方にも違和感があります。
コンビニオーナーは経営者です。
契約内容を理解する。
経営について学ぶ。
数字を管理する。
スタッフを守る。
利益を残す。
そして、最終的な判断をする。
これらはオーナー自身の仕事です。
本部からアドバイスを受けることはできます。
専門家に相談することもできます。
しかし、
「本部に言われたからやった」
では、経営者としての責任を果たしたことにはならないと思っています。
その施策を採用するのか。
やめるのか。
自分の店舗に合うのか。
最終的には、自分で判断する。
そして、その結果にも自分で責任を持つ。
それがオーナーという仕事だと思っています。
契約だけでは長く続かない
フランチャイズは契約によって成り立っています。
だから、契約は非常に重要です。
ルールがなければ、そもそもビジネスとして成立しません。
スポーツでもゲームでも、ルールがあるからこそ成り立っています。
コンビニ経営も同じです。
しかし、
契約だけで10年、20年と良い関係を続けられるわけではありません。
現場では、契約書にすべてを書き切れないような出来事も起こります。
そんなときに必要になるのが、
信頼関係です。
「この人なら話を聞いてくれる。」
「この人なら約束を守ってくれる。」
「困ったときには相談できる。」
こうした関係があれば、問題が起きても話し合うことができます。
逆に、信頼がなくなってしまえば、同じ言葉でも受け取り方が変わります。
小さな問題が、大きな対立に発展することもあります。
信頼は一日では築けない
私は以前、
「信用は資産」
という記事を書きました。
本部との信頼も同じです。
一度の会話で築けるものではありません。
約束を守る。
数字をきちんと出す。
困ったときには相談する。
相手の話を聞く。
自分の責任を果たす。
そうした小さな積み重ねによって、少しずつ信頼が生まれていきます。
そして、
信頼は失ってから、その価値の大きさに気づくもの
だと思っています。
だから私は、日頃から本部との関係を大切にしています。
本部とオーナーは敵ではない
私は、本部とオーナーが対立する構図そのものにも違和感があります。
もちろん、利益が相反する場面はあります。
意見がぶつかることもあります。
しかし、本来の目的には共通する部分があります。
お店を長く続けること。
そして、
お客様に必要とされる店舗をつくること。
本部には本部の役割があります。
オーナーにはオーナーの役割があります。
だから私は、
本部とオーナーは「どちらが上か、どちらが正しいか」を争う関係ではなく、違う立場から一つの店舗を支える関係
であるべきだと思っています。
私が10年以上の経営で学んだこと
東大阪セブン問題を見て、私自身も改めて考えました。
本部とオーナーは、決して同じ立場ではありません。
それぞれに守るものがあります。
だから、意見が違うことは当然です。
大切なのは、
意見が違っても、相手を尊重できる関係をつくっておくこと。
私はそう考えています。
本部から学ぶ。
必要なときには助けを求める。
自分でも勉強する。
数字を見る。
必要なら専門家に相談する。
そして、自分の考えをきちんと伝える。
こうした積み重ねが、長く続く経営につながるのだと思います。
まとめ
私は10年以上コンビニを経営してきて、一つ確信しています。
契約は必要です。
ルールも必要です。
しかし、
契約だけでは、お店は長く続きません。
最後に支えてくれるのは、
人と人との信頼関係です。
本部も人間です。
担当社員も人間です。
オーナーも人間です。
だからこそ、
相手の立場を理解する。
自分の責任を果たす。
意見が違えば話し合う。
そして、日々の行動で信頼を積み重ねる。
私はこれが、フランチャイズ経営を長く続けるために、とても大切なことだと思っています。
本部とオーナーは、依存する関係でも、対立する関係でもありません。
それぞれが自分の責任を果たしながら、互いに信頼して支え合う関係。
それが理想だと思っています。
私は10年以上コンビニを経営してきて、経営とは単に数字を追いかける仕事ではなく、
「人と人との信頼を積み重ねる仕事」
なのだと感じています。
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