セブンイレブンAタイプとCタイプはどっちがおすすめ?|現役オーナーが比較【第40話】

現場で考えるのは「次の10年」のこと 数値管理

こんにちは、コンビニ大家です。

コンビニ加盟説明会で、必ずと言っていいほど聞かれる質問があります。

「AタイプとCタイプ、どちらがおすすめですか?」

私自身、10年以上AタイプとCタイプの両方を経営してきました。

その経験から言えば、

利益だけを見れば、Aタイプの方が有利になるケースが多いと思います。

しかし、それでも私が今、新しくコンビニを始めるなら、多額の借入をしてAタイプを選ぶことはありません。

今回は、その理由を私自身のシミュレーションを交えながらお話しします。

※契約内容は契約時期によって異なります。この記事は私が契約した当時の内容をもとにしています。


Aタイプとはどんな契約なのか

Aタイプは、オーナーが土地や建物を所有し、本部とフランチャイズ契約を結ぶ方式です。

土地や建物は自分の資産になります。

その代わり、

  • 建物の修繕
  • 設備更新
  • 固定資産税
  • 借入返済

などもオーナー自身が負担します。

つまり、

利益は残りやすい反面、経営リスクも大きい契約です。


Aタイプ最大のメリット

私が考えるAタイプ最大のメリットは、

日販が上がった時の利益の伸びが大きいことです。

これは実際に私が作成したシミュレーションを見ると分かります。

Aタイプ(日販65万円→66万円)

項目日販65万円日販66万円増減
月間売上1,950万円1,980万円+30万円
売上総利益(GP)604万5,000円613万8,000円+9万3,000円
本部チャージ214万1,200円217万4,680円+3万3,480円
最終利益190万1,300円195万3,320円+5万2,020円

つまり、

日販を1万円伸ばすだけで、最終利益は約5万2,000円増えるという結果になりました。


Cタイプではどうなるのか

以前の記事でも紹介しましたが、

同じ条件でCタイプをシミュレーションすると、

項目Cタイプ
月間売上増加+30万円
最終利益増加約2万3,000円

となりました。

比較すると、

契約タイプ日販1万円アップ時の利益増加
Aタイプ約5万2,000円
Cタイプ約2万3,000円

Aタイプは、

Cタイプの約2.2倍利益が増える計算になります。

これがAタイプ最大の強みです。

売上を伸ばせる店舗ほど、

利益の差はさらに大きくなります。


なぜAタイプは利益が伸びやすいのか

理由はロイヤリティの仕組みにあります。

Aタイプは、

ロイヤリティ率が一定です。

そのため、

粗利益が増えても、

利益が比較的残りやすくなります。

一方、

Cタイプは粗利益が増えるほどチャージ額も増えていきます。

イメージとしては、

所得税の累進課税に近い仕組みです。

だから、

売上が増えても、

利益の伸びはAタイプより小さくなります。


しかし数字だけでは判断できない

ここで注意しなければならないことがあります。

190万円という利益は、

そのまま自由に使えるお金ではありません。

Aタイプでは、

さらに

  • 建物修繕
  • 外装修繕
  • 屋上防水
  • 空調設備更新
  • 固定資産税
  • 借入返済

などを負担します。

建物が古くなれば、

数百万円から数千万円単位の修繕費が必要になることもあります。

つまり、

利益が多く残る代わりに、

長期的な支出リスクも大きい契約なのです。


私が今ならAタイプを選ばない理由

私は現在なら、

土地を所有していない状態で、

多額の借入をしてAタイプを始めることはありません。

理由は、

時代が変わったからです。

最低賃金は毎年上昇しています。

社会保険料も増えています。

物価も上昇しています。

金利も少しずつ上がっています。

これからは、

固定費が増えやすい時代です。

そんな中で、

何千万円もの借入を背負ってスタートすることには慎重になります。


私ならCタイプを選ぶ

もし今、

ゼロから始めるなら、

私はCタイプを選びます。

理由は、

初期投資を抑えられるからです。

借入が少なければ、

景気が悪くなっても耐えやすくなります。

利益を積み重ねながら、

株式投資。

不動産投資。

ブログ。

新しい事業。

こうした資産へ再投資できます。

私は、

一つの事業へすべてを賭けるより、

収入源を分散する方が、

長期的には安定した経営につながると考えています。


利益だけでは経営は判断できない

若い頃の私は、

利益が一番大切だと思っていました。

しかし、

10年以上経営してきた今は違います。

一番大切なのは、

長く続けられることです。

利益が多少少なくても、

借入が少ない。

精神的な余裕がある。

新しい挑戦ができる。

私は、

そんな経営の方が価値が高いと思っています。


まとめ

今回のシミュレーションでは、

日販を1万円伸ばした時の利益増加は、

  • Aタイプ:約5万2,000円
  • Cタイプ:約2万3,000円

という結果になりました。

利益だけを見れば、

Aタイプは非常に魅力的な契約です。

しかし、その利益は、

多額の借入、

修繕費、

固定資産税、

建物老朽化リスクなどを引き受けることで成り立っています。

私はAタイプもCタイプも経験してきました。

だからこそ、皆さんに伝えたいことがあります。

契約を選ぶ時に大切なのは、「どちらが儲かるか」ではありません。

「10年後、15年後の契約期間を終えた時でも、安心して経営を続けられるか。」

その視点で考えることが、本当に後悔しない契約につながると私は考えています。

そして、利益を積み重ねた先に、不動産や株式などの資産形成へつなげることができれば、コンビニ経営は人生を豊かにする大きな土台になると私は思っています。

おすすめ記事

コンビニ経営は売上より利益|日販1万円アップでも利益は思ったほど増えない理由【第42話】
日販が1万円増えれば利益も1万円増えると思っていませんか。実際のコンビニ経営ではチャージや人件費などが影響し、利益は大きく異なります。10年以上経営する現役セブン‐イレブンオーナーが実例を交えて分かりやすく解説します。
コンビニ経営で利益とオーナー収入は違う|経営計画で本当に見るべき数字【第64話】
コンビニ経営では、利益とオーナー収入は同じではありません。利益が出ていても自由に使えるお金とは限らず、借入返済や税金、設備投資も考える必要があります。現役コンビニオーナーが経営計画の立て方と、お金の流れを実体験をもとに分かりやすく解説します。
契約を続けるほど利益は増える|インセンティブチャージ制度を10年以上経営したオーナーが解説【第67話】
セブンイレブンでは契約年数に応じてインセンティブチャージ制度が適用されます。本当に利益は増えるのでしょうか。現役コンビニオーナーが制度の仕組みやメリット、利益への影響を実体験とシミュレーションを交えて分かりやすく解説します。
SEMC使い方講座⑤|チャージシミュレーション|優遇制度まで自動判定!複雑なチャージ制度を完全見える化 【第100話】【保存版】
SEMCチャージシミュレーションを使って、セブンイレブンの複雑なチャージ制度を自動計算。5年・15年優遇制度や加盟店支援制度にも対応し、利益を見える化する方法を現役オーナーが詳しく解説します。
2026年セブン‐イレブン加盟店支援制度を徹底検証|利益は本当に改善するのか?現役オーナーがシミュレーション【第79話】
セブンイレブンの加盟店支援制度で利益は本当に改善するのでしょうか。現役コンビニオーナーがSEMCを使って利益をシミュレーションし、旧制度との違いや加盟店への影響を分かりやすく解説します。制度の仕組みだけでなく、現場目線でメリットや注意点も考察します。

コメント

タイトルとURLをコピーしました