スタッフを大切にすることがコンビニ経営の基本|オーナーの本当の役割【第25話】

現場で考えるのは「次の10年」のこと コンビニ経営

こんにちは、コンビニ大家です。

コンビニオーナーになったばかりの頃、私は「お客様第一」が経営者の役割だと思っていました。

接客には少し自信もありました。

できるだけ自分がお客様と会話をする。

常連のお客様の名前を覚える。

「オーナーさんがいるから、この店に来るよ。」

そんなお客様を増やすことが良い経営だと思っていたのです。

しかし、実際に経営を続ける中で、その考え方は大きく変わりました。

今の私が大切にしている考え方は、とてもシンプルです。

スタッフは、お客様を大切にする。

オーナーは、スタッフを大切にする。

これが、10年以上コンビニを経営してたどり着いた結論です。


お店の主役はスタッフ

私と親しくなった一部のお客様が、

「オーナーとは仲が良いから。」

と言って、スタッフへ無理なお願いや理不尽な要求をすることがありました。

スタッフは断りたくても断れません。

「オーナーのお客様だから。」

そう思って我慢してしまいます。

さらに、もしオーナー自身がクレームの原因になれば、その問題を解決する人はいません。

最終責任者である自分が原因になってしまえば、現場は混乱してしまいます。

この経験から、私は気付きました。

お店の主役はオーナーではありません。

毎日お客様と接しているスタッフです。

オーナーが前に出過ぎることは、スタッフがお客様との信頼関係を築く機会を奪ってしまうことにもなります。

だから私は、必要以上に前へ出ることをやめました。


接客に正解は一つではない

私はスタッフへ接客を教える時、細かなマニュアルを作ることはありません。

伝えることは、たった三つです。

迅速であること。

正確であること。

感じが良いこと。

この三つだけです。

その先は、一人ひとりの個性だと思っています。

事務的だけれど仕事が早いスタッフ。

お客様への気配りが自然にできるスタッフ。

言葉遣いは少しくだけていても、常連のお客様から親しまれているスタッフ。

接客の形は人それぞれです。

私は、どれもコンビニでは正解だと思っています。

コンビニは高級ホテルではありません。

お客様が求めているのは、短い時間の中で気持ち良く買い物ができることです。

だから私は、自分の理想とする接客をスタッフへ押し付けることはありません。

基本だけを共有し、その先はスタッフ一人ひとりの個性を大切にしています。


身だしなみも同じ考え方

話は少し変わりますが、私は髪型や服装についても同じように考えています。

もちろん、本部のマニュアルには身だしなみについて細かな規定があります。

経営者として、そのルールは守るべきです。

そのうえで私が一番大切だと思っているのは、

清潔感です。

髪型が少し違ってもいい。

服装の着こなしに多少の個性があってもいい。

大切なのは、お客様に不快感を与えないことです。

コンビニには学生もいます。

主婦の方もいます。

シニアスタッフもいます。

年齢も価値観も違う人たちが一緒に働いています。

だから私は、基本的なルールを守りながら、一人ひとりの個性も尊重したいと思っています。

接客も身だしなみも、正解は一つではありません。


オーナーの仕事はスタッフを大切にすること

私が考えるオーナーの役割は、とてもシンプルです。

スタッフは、お客様を大切にする。

オーナーは、スタッフを大切にする。

スタッフが笑顔で働ける。

困った時には相談できる。

頑張った人が正しく評価される。

安心して意見を言える。

そんな職場であれば、その安心感は自然と接客にも表れます。

そして、その雰囲気は必ずお客様にも伝わります。

私は、お客様満足はスタッフ満足の先にあるものだと思っています。


私の採用基準

スタッフを採用する時、私には一つだけ基準があります。

「この人のためなら、自分が頭を下げられるか。」

能力や経験ももちろん大切です。

しかし、それ以上に人柄を重視しています。

採用した以上、その人が安心して働ける環境をつくる責任がオーナーにはあります。

経営者である以上、スタッフがトラブルを起こせば、最後に責任を取るのは私です。

その時、この人のためなら責任を引き受けられると思える人と、一緒に働きたいのです。

技術や知識は教えることができます。

しかし、誠実さや思いやり、信頼は簡単には身につきません。

だから私は、人柄を一番大切にしています。


妻から学んだこと

開業から数年が経つ頃には、スタッフの約9割がお客様からの応募や紹介になっていました。

私は、この変化は妻の存在が大きかったと思っています。

妻はスタッフにも、お客様にも、取引先にも、誰に対しても態度を変えませんでした。

困っている人がいれば自然に声を掛ける。

新人スタッフにも優しく接する。

誰もが話しやすい雰囲気をつくる。

その姿を毎日見ているうちに、私自身も多くのことを学びました。

気付けばスタッフ同士も助け合うようになり、

「この店なら安心して働ける。」

という評判が少しずつ広がっていったのだと思います。

私は、この頃から妻を心から尊敬するようになりました。

コンビニ経営は、私一人では決して続けられませんでした。


まとめ

以前の私は、お客様第一が経営者の役割だと思っていました。

しかし10年以上経営してきて、その考え方は変わりました。

スタッフが安心して働ける職場だからこそ、お客様へ良い接客を提供できます。

スタッフを大切にすることが、お客様を大切にすることにつながる。

私は今でも、この考え方は変わりません。

スタッフは、お客様を大切にする。

オーナーは、スタッフを大切にする。

この積み重ねが、お客様の満足につながり、お店の信用を育て、長く愛されるお店をつくっていくのだと思っています。

私はこれからも、この考え方を大切にしながらコンビニ経営を続けていきたいと思っています。

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