コンビニ経営で生き残るための経営判断|現役オーナーが選んだ未来【第60話】

現場で考えるのは「次の10年」のこと 体験談

こんにちは、コンビニ大家です。

現在、私の会社の社員は数人ですが、全員40代後半以上です。

幸い年齢も近く、現役として働ける期間もほぼ同じです。

だからこそ、会社の将来については何度も話し合ってきました。

私たちが出した結論は、とてもシンプルです。

「身体的なリスクを負ってまで規模を拡大するより、今の待遇を維持し、それぞれが自分の時間を大切にしよう。」

もちろん、利益は必要です。

しかし、そのために無理な出店や長時間労働を続けることは、私たちが目指す経営ではありません。

会社を大きくすることよりも、10年後も会社を続けられること。

それが私たちの経営方針です。


私が考える一つの基準

私には、会社を経営するうえで一つの判断基準があります。

それは、

管理監督者の待遇が、最低賃金で働くスタッフと大きく変わらなくなるのであれば、その立場を続ける意味は小さくなる。

ということです。

管理監督者は、

・店舗全体の運営

・売上や利益の管理

・人材育成

・採用

・クレーム対応

・労務管理

など、多くの責任を負っています。

責任は年々増えています。

それにもかかわらず、その責任に見合う待遇を維持できないのであれば、経営の仕組みそのものを見直す必要があります。

私は、

「愛社精神」

「やりがい」

だけで乗り切ろうとは考えていません。

もちろん、それらは大切です。

しかし、それだけに頼る経営は長続きしません。

会社は、法令を守りながら利益を残し、社員が安心して働ける環境をつくる責任があります。

それが経営者の役割だと思っています。


デフレ時代の成功体験は通用しなくなってきた

私は、コンビニ業界は大きな転換期に入ったと考えています。

私たちが長年経験してきた日本は、物価がほとんど上がらないデフレ経済でした。

人件費も比較的安定し、物価も大きく変わりませんでした。

コンビニ業界は、その環境の中で店舗数を増やし、効率化を進めながら成長してきました。

しかし現在は状況が大きく変わっています。

最低賃金は毎年上昇しています。

物価も上がっています。

社会保険料の負担も増えています。

光熱費や物流費も上昇しています。

つまり、

社会全体がインフレ経済へ移行し始めたということです。

私は、この変化を

「社会が逆回転を始めた」

と表現しています。

これまで利益を生み出してきた仕組みが、そのままでは利益を残しにくい時代になってきたからです。


私が考える「Xデー」とは

私は、この流れが続いた先に一つの転換点があると思っています。

それを私は、

「Xデー」

と呼んでいます。

私にとってのXデーとは、

法令を守り、社員の待遇を維持しながら経営を続けようとすると、従来の利益構造では会社を維持することが難しくなる転換点です。

売上が高い店舗であれば対応できるかもしれません。

しかし、平均的な店舗や売上規模が小さい店舗では、人件費や社会保険料の上昇だけでも利益が大きく圧迫される可能性があります。

私は、この問題は今後さらに大きくなると考えています。

だからこそ、

問題が起きてから考えるのではなく、

問題が起きる前に準備することが重要だと思っています。


本部には期待している。しかし経営者として備える

私は本部を否定しているわけではありません。

加盟店支援制度の見直しやチャージ制度の改善など、本部もさまざまな取り組みを進めています。

私は、今後も本部には期待しています。

しかし、

経営者として、

「本部が何とかしてくれる」

という考えだけで会社を運営することはできません。

未来に絶対はありません。

だから私は、

会社として自分たちでできる準備を進めています。

それが経営者の責任だと思っています。


私が今取り組んでいること

その一つが、

私自身の給与を少しずつ下げ、コンビニ経営から徐々に距離を置くことです。

浮いた利益は、

店長や社員の待遇改善へ回しています。

会社を大きくするためではありません。

社員が安心して働き続けられる会社を維持するためです。

そしてもう一つは、

収入口を増やすことです。

コンビニ経営は、これからも私の収入の柱です。

しかし、

一つの収入だけに依存することは、大きなリスクでもあります。

私は以前から、

不動産。

株式投資。

そして、このブログ。

こうした複数の収入口を少しずつ育てています。

どれか一つに依存しないことで、会社も家計も安定しやすくなります。

私は、

経営とは利益を増やすことではなく、選択肢を増やすことだと考えています。


会社を大きくすることだけが成功ではない

以前の私は、

会社を大きくすることが成功だと思っていました。

店舗を増やす。

売上を伸ばす。

利益を増やす。

もちろん、それも経営です。

しかし10年以上コンビニ経営を続ける中で、私の考えは変わりました。

今、大切だと思っているのは、

社員が安心して働けること。

会社が10年後も続いていること。

そして、

自分自身も健康で働き続けられること。

規模の拡大だけを追い続ければ、

どこかで無理が生まれます。

だから私は、

会社を守ることを最優先にしています。


まとめ

経営とは、

利益を最大化することだけではありません。

未来に備え、

社員を守り、

会社を守り、

家族を守ること。

それも経営者の大切な仕事です。

私たちが経験してきたデフレ経済から、インフレ経済へ。

社会は大きく変わり始めています。

コンビニ業界も、これまでの成功体験だけでは乗り越えられない時代に入ったと私は感じています。

だから私は、

本部には期待しながらも、

経営者として自分で備えることを選びました。

利益を会社へ残す。

社員の待遇を守る。

収入口を増やす。

無理な拡大はしない。

これらはすべて、

まだ見えない「Xデー」に備えるための経営判断です。

未来を正確に予測することは誰にもできません。

しかし、未来に備えることはできます。

私はこれからも、

目先の利益だけではなく、

10年後も社員が安心して働ける会社を目指して、一つひとつ経営判断を積み重ねていきたいと思っています。

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