コンビニ経営で考えるリーズナブルとは?|価格と価値の本当の意味【第57話】

現場で考えるのは「次の10年」のこと コンビニ経営

こんにちは、コンビニ大家です。

私はコンビニ経営を始めてから、「リーズナブル」という言葉の意味を考えるようになりました。

一般的には、

「リーズナブル=安い」

というイメージがあります。

しかし、本来の意味は少し違います。

私は、

「価格に対して価値が見合っていること」

これがリーズナブルだと考えています。

安いことではありません。

高いことでもありません。

お客様が、

「この価格なら納得できる。」

そう感じた時に、その商品はリーズナブルなのだと思います。


コンビニは安さを売る仕事ではない

例えば、本当においしいパンを食べたいのであれば、有名なパン屋さんへ行くでしょう。

時間をかけて並び、

焼きたてのパンを購入する。

その時間や体験も含めて価値があります。

一方で、

「今日はそこそこでいいから、今すぐ食べたい。」

そんな日もあります。

その時に近くのコンビニで、

手頃な価格の商品をすぐ購入できる。

私は、この価値こそがコンビニの本質だと思っています。

専門店には専門店の価値があります。

コンビニにはコンビニの価値があります。

役割が違うのです。

コンビニは、

「安さ」

ではなく、

「便利さ」

を提供する業態なのだと思います。


コンビニが売っているのは「時間」

私は以前の記事でも書きましたが、

時間は、お金と同じくらい大切な資源です。

どんなにお金があっても、

過ぎた時間だけは取り戻せません。

だから私は、

コンビニが提供している最大の価値は、

「お客様の時間というコストを減らすこと」

だと考えています。

近い。

早い。

24時間営業。

ATM。

宅配便。

公共料金の支払い。

必要なものが一度で揃う。

これらはすべて、

お客様が別々の場所へ行く時間や手間を減らすためのサービスです。

つまり、

コンビニは商品だけではなく、

時間という価値

を提供している業態なのです。


価値を決めるのは、お客様

例えば、セブンカフェです。

超高級コーヒーではありません。

しかし、

「値段に対して品質の高いコーヒーを、飲みたいと思った瞬間に手軽に購入できる。」

この価値が、多くのお客様から支持されています。

私は、

セブンカフェが売れた理由は、

「安いから」

ではないと思っています。

価格に対して品質が高い。

さらに、

時間という価値まで提供している。

だから、多くのお客様に選ばれたのです。

商品の価格は会社が決められます。

しかし、

その価格に価値があるかどうかを決めるのは、お客様です。


商品も給料も、本質は同じ

この考え方は、

社員の給料にも当てはまります。

10年以上前、

店長候補として働いていた社員から、

こんなことを言われました。

「こんなに頑張っているのに、この給料では納得できません。」

私は、その言葉を聞いて本当に悩みました。

その社員は責任感があり、

数字にも強く、

店長になりたいという気持ちも強い社員でした。

会社としても、

前職と同程度の給与を支払い、

休日や社会保険など約束した待遇は整えていました。

当時の私は、

「契約どおりに給料を支払っているのだから問題はない。」

そう考えていました。

しかし、

それだけでは人は納得しないことを学びました。

そこで改めて仕事内容を整理しました。

確かに彼は頑張っていました。

しかし、

実際に任せていた仕事は、

アルバイトやシフトリーダーと大きく変わらない内容でした。

店舗全体の利益管理。

人材育成。

採用。

数値管理。

店舗全体の責任。

そこまでは、まだ任せられていませんでした。

また、

数字への意識や責任感はありましたが、

自分の考えを強く主張する場面もあり、

スタッフとの信頼関係づくりには課題もありました。

店長とは、

数字を管理する人ではありません。

人を育て、

チームをまとめ、

利益を継続して残せる組織をつくる人です。

私は、

頑張ることと、利益へ貢献することは同じではない。

このことを、その経験から学びました。


管理監督者の給料は利益への貢献で決まる

アルバイトは、

働いた時間に対して時給が支払われます。

一方で、

店長や管理監督者は違います。

私は、

管理監督者の給料は、

会社の利益への貢献によって決まるもの

だと考えています。

もちろん利益だけではありません。

人材育成。

離職率の改善。

法令遵守。

店舗運営の安定。

こうしたことも、

長期的には利益へつながります。

つまり、

管理監督者とは、

利益を継続して生み出せる組織をつくること

が仕事です。

その責任に見合った待遇でなければ、

会社も本人も納得できません。

その後、

彼は経験を積み、

現在では2号店の店長として店舗を任されています。

利益にも大きく貢献し、

スタッフからの信頼も得られるようになりました。

現在は、

利益実績や役割に応じて給与も以前より高くなっています。

私は、

社員の成長に合わせて待遇を見直すことも、

経営者の責任だと思っています。


価格と価値が一致した時、取引は成立する

私は、

経営とは価格を決める仕事ではなく、

価値を提供する仕事

だと思っています。

価格は会社が決められます。

しかし、

価値を決めるのは、

いつも相手です。

商品も。

サービスも。

給料も同じです。

価格と価値が一致した時、初めて取引は成立します。

お客様は、

「この価格なら買いたい。」

社員は、

「この待遇なら働きたい。」

その納得感があるから、

信頼が生まれます。

価値を一方的に決めることはできません。

価値とは、

相手が感じるものなのです。


まとめ

私はコンビニ経営を通して、一つのことを学びました。

価格を下げることは、

誰でもできます。

しかし、

価値を高めることは簡単ではありません。

だから私は、

価格ではなく、

価値を提供できる会社

を目指しています。

お客様には、

「この価格なら納得できる。」

社員には、

「この会社で働く価値がある。」

そう思ってもらえる会社をつくること。

その積み重ねが、

信頼を生み、

長く選ばれる会社につながるのだと信じています。

私は10年以上コンビニ経営を続けてきました。

その中でたどり着いた答えは、とてもシンプルです。

価格は会社が決めることができます。

しかし、価値を決めるのは、いつも相手です。

そして、

価格と価値が一致した時、初めて取引は成立します。

私はこれからも、

お客様にも社員にも、

「この会社を選んで良かった。」

そう思っていただける価値を提供し続けたいと考えています。

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