はじめに
「あと日販1万円伸ばしたい。」
コンビニオーナーなら、一度はそう考えたことがあるのではないでしょうか。
もちろん売上を伸ばすことは重要です。
しかし、コンビニ経営で本当に大切なのは、売上ではなく利益です。
今回はSEMCを使って、
- 売上を1万円増やした場合
- GP率が1%変化した場合
利益がどのように変化するのかを比較してみます。
シミュレーション条件
今回の条件は次のとおりです。
- 平均日販:56万円
- GP率:34.8%
- 廃棄率:1.5%
- 人件費:124万円
その他の条件はすべて同じです。
比較① 売上を1万円アップすると利益はいくら増える

平均日販を56万円から57万円へ変更してみます。

| 項目 | 56万円 | 57万円 | 差額 |
|---|---|---|---|
| 商品売上高 | 17,360,000円 | 17,670,000円 | +310,000円 |
| 売上総利益(GP) | 6,041,280円 | 6,149,160円 | +107,880円 |
| チャージ後収入 | 2,712,384円 | 2,744,748円 | +32,364円 |
| 最終利益 | 966,984円 | 994,698円 | +27,714円 |
売上は31万円増えました。
しかし、最終利益は約2万8千円しか増えていません。
売上が増えても、そのすべてが利益になるわけではないことが分かります。
比較② 売上は同じでもGP率が1%下がると?
次に、売上は56万円のまま、GP率だけを34.8%から33.8%へ変更します。

| 項目 | 34.8% | 33.8% | 差額 |
|---|---|---|---|
| 商品売上高 | 17,360,000円 | 17,360,000円 | ±0円 |
| 売上総利益(GP) | 6,041,280円 | 5,867,680円 | ▲173,600円 |
| チャージ後収入 | 2,712,384円 | 2,601,627円 | ▲110,757円 |
| 最終利益 | 966,984円 | 856,227円 | ▲110,757円 |
GP率がたった1%下がっただけで、最終利益は約11万円減少しました。
年間にすると約133万円もの差になります。
GP率は重要。でも簡単にはコントロールできない
今回のシミュレーションを見ると、「GP率を上げれば利益が増える」と思うかもしれません。
しかし、現実にはGP率を思いどおりに改善することは簡単ではありません。
例えば、
- たばこの販売構成比が上がればGP率は下がります。
- ファストフードやセブンカフェなどの販売構成比が上がればGP率は改善します。
とはいえ、何を購入するかを決めるのはお客様です。
また、店舗の立地や客層によって売れ筋商品は大きく変わります。
つまり、GP率はオーナーだけではコントロールしにくい数字なのです。
売上アップにも落とし穴がある
今回のシミュレーションでは、売上を1万円増やすことで最終利益は約2万8千円増えました。
しかし、その売上を伸ばすために、
- 一日1時間人件費を増やしたり、
- 一日1,000円以上廃棄が増えたり
してしまえば、その利益は簡単に失われます。
売上だけを追いかけた結果、利益が減ってしまっては本末転倒です。
私が大切にしている経営
私は、10年以上コンビニ経営をしてきました。
その中で思うのは、
売上を追いかける経営は長続きしない。
ということです。
売上はお客様が決めます。
GP率も立地や客層に左右されます。
しかし、
- 人件費
- 廃棄
- 発注精度
- 作業効率
これらは、オーナー自身が改善できる数字です。
私は、コントロールできない数字に一喜一憂するよりも、コントロールできる数字を改善し続けることが、安定した利益につながると考えています。
その判断材料としてSEMCを作成しました。
ぜひ、自店舗の数字を入力しながら、利益を最大化する経営を目指してください。
まとめ
売上アップは経営改善の手段の一つです。
しかし、目的は売上を増やすことではなく、利益を最大化することです。
SEMCでは、
- 売上
- GP率
- 人件費
- 廃棄
- チャージ
- 最終利益
を一つの画面でシミュレーションできます。
数字を比較しながら、自店舗に合った最適な経営を見つけていただければ幸いです。
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