コンビニ開業初日の売上は100万円超え|期待と現実の始まり【第11話】

現場で考えるのは「次の10年」のこと 体験談

こんにちは、コンビニ大家です。

ついにオープンの日を迎えました。

会社を辞めてから約1年。

加盟面談、研修、資金調達、店舗工事、スタッフ採用など、さまざまな準備を経て、ようやく自分のお店がスタートします。

長かった準備期間を思い返すと、不安よりも、

「やっとここまで来た。」

という気持ちの方が大きかったことを覚えています。

しかし、この時の私はまだ知りませんでした。

本当の経営は、オープン初日ではなく、その数日後から始まるということを。


思っていたより大変ではありませんでした

オープン前は、

「きっと大混乱になる。」

そう思っていました。

しかし実際は違いました。

本部社員の皆さん。

近隣店舗から応援に来てくださったスタッフの皆さん。

レジ対応。

品出し。

売場づくり。

分からないことがあれば、その場ですぐ教えてもらえる環境でした。

私たち夫婦は、お客様への接客に集中することができました。

正直、この3日間は想像していたほど大変ではありませんでした。

それだけ多くの方々が支えてくださっていたのです。

今振り返っても、本部社員の皆さんや応援スタッフの皆さんには感謝しかありません。


オープンセールは大成功でした

オープンセールは予想以上の大盛況でした。

毎日たくさんのお客様が来店し、店内は常に活気にあふれていました。

3日間の平均日販は100万円を超えました。

説明会で聞いていた地区平均日販は約65万円。

その数字を大きく上回る結果でした。

もちろん、うれしい気持ちはありました。

しかし私は、この売上が自分の実力だとは最初から思っていませんでした。

本部社員の皆さん。

応援スタッフの皆さん。

オープンセール。

地域の皆さんの期待。

多くの方々の力があって生まれた売上だと思っていました。

むしろ私が不安だったのは、

「本部社員が帰ったあと、本当に自分たちだけで店を運営できるのだろうか。」

ということでした。


本当の経営は4日目から始まりました

オープンセールが終わると、本部社員や応援スタッフの皆さんは、それぞれの店舗へ戻っていきました。

店舗には、私と妻、そして自分たちで採用したスタッフだけが残ります。

その瞬間から、空気は一変しました。

研修では何度も教わった仕事が、思うようにできません。

レジ操作。

発注。

品出し。

公共料金の収納。

宅配便の受付。

お客様からは、研修では聞いたことのない言葉や質問が次々と飛び交います。

頭の中は常に混乱していました。

分からないことがあれば調べ、本部へ電話をし、一つずつ確認しながら対応する毎日です。

売上が高いか低いかを考える余裕などありませんでした。

ただ、

「今日も無事に店を閉められた。」

そのことだけで精一杯だったのです。

この時、私は初めて気付きました。

本当の経営は、オープンセールではなく、その後の日常の中にあるということを。


一番苦しんでいたのは妻でした

私以上に大変だったのは、妻だったと思います。

慣れない仕事を覚え、お客様対応をしながら店舗を支え続けてくれました。

疲労と精神的なプレッシャーは想像以上だったのでしょう。

妻は見る見るうちに痩せていき、周囲から心配されるほどでした。

当時の私は、自分も毎日必死で、その変化に十分気付いてあげることができませんでした。

今振り返ると、本当に申し訳ない気持ちでいっぱいです。

オーナーとして店を守ることばかり考え、一番近くで支えてくれていた妻を守れていなかったのかもしれません。


一番大変だったのは夫婦の価値観を合わせること

10年以上経営してきた今だからこそ、はっきり言えることがあります。

私が最も苦労したのは、レジ操作でも発注でもありませんでした。

妻との価値観を合わせることです。

私は利益や効率を優先して考えるタイプです。

一方、妻はお客様やスタッフの気持ちを何より大切にするタイプでした。

どちらが正しいという話ではありません。

経営には利益も必要ですし、人への思いやりも欠かせません。

ただ、考え方が違えば、同じ出来事でも判断が変わります。

だから何度も話し合いました。

時には意見がぶつかることもありました。

それでも、その積み重ねがあったからこそ、少しずつ同じ方向を向いて経営できるようになったのだと思います。

私は今でも思っています。

コンビニ経営で最初に築かなければならないチームは、スタッフではありません。

夫婦です。

夫婦の価値観が揃わなければ、スタッフに同じ方向を示すことはできません。

経営者同士である夫婦が迷えば、その迷いは必ず組織全体に伝わります。

逆に、夫婦が同じ方向を向いていれば、どんな困難も乗り越えられます。

これは、10年以上コンビニを経営してきた今でも変わらない、私の考えです。


まとめ

オープン初日は、多くの方々に支えられ、無事に終えることができました。

本部社員の皆さん。

応援に来てくださった近隣店舗の皆さん。

そして、ご来店いただいた地域のお客様。

皆さんのおかげで、私はコンビニオーナーとして第一歩を踏み出すことができました。

しかし、本当の勝負はそこからでした。

華やかなオープンセールが終われば、応援はいなくなります。

残るのは、自分たちだけです。

経営とは、売上だけを追いかけることではありません。

日々の店舗運営を積み重ね、夫婦で価値観を共有し、スタッフと同じ方向を向いて歩んでいくことです。

私はまだ、その時は知りませんでした。

この4日目から始まる毎日が、経営者としての私を少しずつ成長させてくれることになるのです。

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次回予告

オープンセールが終わり、

応援スタッフもいなくなりました。

私は、

「これからも日販65万円くらいは売れるだろう。」

そう信じていました。

しかし現実は違いました。

平均日販は30万円台。

説明会で聞いていた数字とは、大きくかけ離れたスタートでした。

なぜ、ここまで売上が落ちたのか。

そして私は、その現実とどう向き合ったのか。

次回、第12話

「平均日販30万円台の現実|説明会で聞いた数字との大きなギャップ」

そこから始まった試行錯誤こそが、10年以上経営を続ける原点になっています。

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