コンビニ経営で売上より重要な3大経費|オーナー研修で最初に学ぶこと【第62話】

現場で考えるのは「次の10年」のこと 数値管理

こんにちは、コンビニ大家です。

コンビニオーナー研修で最初に繰り返し教わることがあります。

それが、

人件費・廃棄・品減り。

この3つの経費です。

多くの人は、「売上を伸ばす方法」を最初に教わると思うかもしれません。

しかし実際は違います。

売上は、お客様や立地、天候など、自分ではコントロールできない要素が大きく影響します。

一方で、人件費・廃棄・品減りは、経営者の判断や仕組みづくりによって改善できる数字です。

だからこそ、オーナー研修でも最初に学ぶのだと私は考えています。

最大の経費は人件費

3大経費の中で最も大きいのが人件費です。

私の店舗では基本的に、

朝5時から深夜2時までを2人体制、深夜2時から朝5時までは1人体制

で運営しています。

このシフトでは、1日の総労働時間は45時間になります。

年間では、

45時間 × 365日 = 約16,400時間

です。

仮に最低賃金が50円上昇すると、人件費は年間約82万円増加します。

100円上昇すれば、年間約164万円です。

最低賃金は毎年のように上昇しています。

つまり、人件費は何もしなくても毎年増えていく経費なのです。

だから私は、人件費を削るために人を減らそうとは考えません。

重要なのは、

スタッフを定着させること。

そして、

教育を標準化し、新人をできるだけ早く戦力化することです。

新人教育が長引けば、その間はベテランスタッフも教育に時間を取られ、生産性は下がります。

逆に教育が仕組み化されれば、戦力になるまでの時間は短くなり、人件費の改善にもつながります。

廃棄は「予算」で管理する

次に廃棄です。

新人オーナーほど廃棄を恐れます。

しかし、廃棄をゼロにすることは簡単です。

発注しなければいいからです。

しかし、それでは欠品が増え、お客様は欲しい商品を買えません。

結果として売上も客数も減ってしまいます。

それでは本末転倒です。

私は廃棄を、

売上に対する構成比(廃棄率)

で管理しています。

毎月、廃棄予算を設定し、その範囲の中で発注を行います。

そして、その予算を売れ筋商品へ優先的に使います。

売れる商品は、多少廃棄が出ても、それ以上の売上を生み出す可能性が高いからです。

つまり重要なのは、

同じ廃棄予算で、どれだけ売上に貢献できるか。

発注精度が高くなるほど、利益は改善します。

逆に、廃棄予算を超えれば利益を圧迫します。

一方で、廃棄を減らし過ぎれば機会損失が増え、売上が減少します。

廃棄をゼロにすることではなく、利益を最大化する発注を続けることが経営者の仕事です。

品減りは5Sから始まる

3つ目が品減りです。

品減りとは、

・万引き

・レジの打ち間違い

・従業員による不正

などによる損失です。

私は品減り対策の基本は5Sだと考えています。

整理・整頓された店舗は異常に気付きやすくなります。

在庫の置き場所が決まっていれば、違和感にもすぐ気付けます。

実際、2号店を開業した当初は、品減りが3か月で5万〜10万円ほど発生していました。

そこで、

在庫を減らす。

棚を整理する。

バックルームを整頓する。

作業を標準化する。

この4つを徹底しました。

その結果、現在では年間10万〜15万円程度で推移しています。

もちろん、店舗規模や立地によって条件は異なります。

しかし、管理しやすい環境を整えるだけでも、品減りは大きく改善できます。

また、整理整頓ができていない店舗は、従業員による不正も発見しにくくなると私は考えています。

5Sは作業効率を上げるだけではありません。

不正やミスを防ぐ仕組みでもあるのです。

売上より先に見るべき数字

売上は、お客様が決めます。

しかし、

人件費。

廃棄。

品減り。

この3つは、経営者が改善できる数字です。

だから私は、売上よりも先に、この3つを確認します。

利益は売上だけでは決まりません。

改善できる数字を積み重ねた結果として利益は生まれます。

だからオーナー研修でも、最初にこの3つを学ぶのだと思います。

まとめ

コンビニ経営は派手な仕事ではありません。

利益は、小さな改善の積み重ねで生まれます。

人件費は、教育と定着で改善する。

廃棄は、予算を決めて発注精度を高める。

品減りは、5Sを徹底し、管理しやすい環境をつくる。

この3つを継続して改善できる店舗ほど、長く利益を残すことができます。

それが、10年以上コンビニを経営してきた私がたどり着いた結論です。

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